顎運動は上顎運動を考えないのが現在の歯科医学です。 当然ですが顎関節が顎の運動軸となっています。このような歯科医学でも立派に大成しています。もし、上顎運動(頭蓋運動)を考慮すれば顎運動は頸椎と顎関節との2軸で運動することになります。
このセミナーでは頸椎軸を顎運動の基本とした新しい咬合理論、Casey M. GuzayのQuadrant Theoremを基本に咬合や顎運動を考えます。
この理論から咬合の異常を明らかにし、さらに、その応用から導いたテンプレート療法を考えます。咬合(咬合位)の異常は顎関節症を招き頸椎症を誘発します。
テンプレートを用いて顎関節症および頸椎症の改善を目的に実際の調整方法を示します。
次に、顎運動はそしゃく筋と頸筋によって行われます。これらの筋肉群は抗重力筋であり、姿勢制御に深く関わっています。そしゃく筋の活動の左右差は頭蓋を傾け、不良姿勢を招きます。テンプレート療法は不良姿勢の改善に寄与し、合わせてスポーツ歯学を考え、マウスガード等の基本設計を考えます。
さらに、そしゃく筋や頸筋を調節し実行するのは運動神経です。そしゃく筋と顔面の表情筋は脳神経(三叉神経・顔面神経)が直接行っています。頸筋は一般骨格筋と同様に脊髄神経支配です。咬合異常は脳が異常分を補正するため、脳の過剰な働きがおこり、脳がストレスを受けたのと同じ結果になります。
そのため、中枢性に様々な症状や疾患が発生します。
テンプレート療法セミナーでは三叉神経を中心に脳神経回路を追跡し、テンプレート療法が脳疾患の改善や脳の過剰な働きを抑制する機序についても考えます。
以上のことから歯科医学のさらなる重要性をご理解頂き、実際の調整方法も含めセミナーを継続して行っています。是非ご参加下頂きますようご案内申し上げます。なお、受講希望者は第一回目より実習を開始しますので、ご自分のテンプレートを図の要領で作成して持参下さい。
1.印象採得(主に下顎にテンプレートを装着しますので下顎は精密に)
2.厚さ10ミリのバイトワックスを作り、10ミリ以上の高さで咬合採得
3.リンガルバーもしくはレジンで左右をつなぐ。3−3は咬合させない。
図1→2→3→4参照。
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